立退きの際の評価
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 名前: 虎吉の娘
 投稿日: 2002年09月06日(金)01時45分40秒 
 私の両親はまだ現役の自営業者です。
 近くには小学校や銀行もあり田舎にしては立地条件の良い所でもう50年頑張っています。
 今でも、収入は1000万位あり、結構繁盛しています。
 が、市の再開発で店も家も立退きの対象になりました。
 当然、代替地は未開発な土地な為、80歳近い両親は商売を続けられません。
 新たに店舗と家を新築し、出直すには高齢すぎるのです。
 また「店も家屋も40年近く経っているので殆ど評価に値しない」ような説明を受け意気消沈しています。
 「余り高くで売ると所得税がかかりますよ」とまで言われているようです。
 市の都合で土地・家屋・店を手放すのにも税金はかかるのですか?
 また、独自で土地・家屋・店の評価を知るにはどこに(誰に)頼めば良いですか?
 また、大体の費用もわかれば教えて下さい。
 市の言うことを100%信じる事の出来ない私は余りに落ち込む両親に何か
 アドバイスをしてあげたいのでよろしくお願いします。
 
 
- 2 
 名前: REサンハウジング
 投稿日: 2002年09月06日(金)13時25分00秒 
 虎吉の娘さん、ご質問ありがとうございます。土地建物の評価は一般的には不動産鑑定士が出します。また、市の再開発と云うことですので税金の控除は有ると推測できます。収用の形態により控除の詳細が異なりますので市の担当者に詳細はお聞きして下さい。また、50年もそこで商売をしているわけですから営業権を主張して下さい。一般的には市とか県の場合は土地の査定のコンサルタント会社に外注で評価を出させています。査定金額があまりにも少ない場合は、査定項目を見直し尚かつコンサルタント会社を変更するように市の担当者に交渉をしてみて下さい。
 先に述べました不動産鑑定士(評価料30万円前後)は一般的にはあまり市況の土地価格に疎い場合が有ります。裁判所や役所の仕事ばかりしているケースが殆どですので・・・・頻繁に取引をしている勉強している不動産やさんのが土地の価格については詳しい場合があります。しかし、収用等のシステムや評価の出し方に付いては是又あまり詳しくないのが現実です。弊社はお客様より土地収用等の交渉の代理等を多々依頼されまして(殆ど不動産やさんが依頼されるケースは少ない、一般的には不動産屋さんって社会的に信用が有る商売で無いらしい(笑))そこれへんの事情には精通しています。
 とにかく、評価の対象となる項目をチエックしてなるべく多くを(庭石の一つまで由緒を付けて(笑))提示する事です。後は知識と経験の有るアドバイザーを何とか見つける事です。役人は立ち退き料なんて幾らでも良いんです。どうせ税金ですから・・・・要はその金額が妥当であると云う論理的、客観的な根拠さえあれば収用費用は幾ら多くてもかまわないのが現実です。反面、その根拠が明示されなければ幾らごねても時間と労力の無駄です。
 親思いの娘さんと虎吉さん、虎吉さんの奥様に神様がほほえみますように(笑)
 
 
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 名前: 虎吉の娘
 投稿日: 2002年09月06日(金)15時05分26秒 
 サンハウジングさま、早速のアドバイスを有難うございます。
 先ず、土地価格については地元の古い不動産屋さんにお話を伺い、
 今の相場や購入時からの推移を調べてみようかと思います。
 次に営業権については今までこの立地条件の元でどのくらいの収入が有ったか、
 新たな土地での営業活動と比較してのリスク等を懇意の税理士さんに相談します。
 さて、問題は家屋の評価ですね・・・。
 確かに我が実家は商売柄、ある程度は見栄を張った部分があります。
 自宅への来客も多い為、庭・庭石・客間の柱・壁は高価なつくりです。
 先日の調査では単に面積とコンセントの数、築年数のみをチェックされ、
 「壁はプリント合板でも一枚物の正目でも同じ評価」という内容の説明でした。
 サンハウジングのアドバイスではこういった部分もキチンと主張すれば
 それなりに評価される希望が持てるという事ですか?
 庭師さんや造作物を作った職人さんを探して証言してもらい、まとめたものを
 不動産鑑定士さんに書面で作ってもらう、というのは有効ですか?
 今一度、今後の作戦(?)について教えて下さい。お願い致します。
 
 
 
- 4 
 名前: REサンハウジング
 投稿日: 2002年09月06日(金)18時05分51秒 
 虎吉の娘さん、壁板でも役所の見解は何も云わなければ屋久スギの無垢の一枚板でもベニヤの3oでも同じ評価です。植木でも年間の手入れやら相場を提示しないとタダの夜店の植木と同じです。あくまで取り壊してから同じモノで再築する価格が評価の基準となります。その点を細かく庭石一つ壁板一枚から主張して下さい。今現在お金を出してあがなえるモノは建築資材ですが、お金を出して買えないモノ(現在は販売していないもの)は美術品扱いと主張するのです。
 というような具合です。これは私どもの交渉テクニックの企業秘密の一部です。後はこちらの主張に客観性と論理性、権威を持たせるテクニックが有ります。普通は代理交渉費1000万円くらい(交渉価格の20%程度)は頂いていますよ、ホント、それでも役所の最初の提示額からすればお客様は大変ご満足頂いています。(笑)
 
 
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 名前: REサンハウジング
 投稿日: 2002年09月06日(金)18時23分43秒 
 PS:お役所もサンハウジングさんが交渉相手でスピーディーに交渉出来たと喜んでいますよ、ホント(笑)
 
 
- 6 
 名前: 虎吉の娘
 投稿日: 2002年09月07日(土)19時34分24秒 
 サンハウジングさま、色々と有難うございます。
 なるほど!と、目から鱗の状態です。とてもよく理解出来ました。
 さて、あれから両親にも話をしてみました。
 市と全面的に対決するのかある程度の所で諦めるのか迷っているみたいです。
 狭い田舎の事ですしあまりややこしくなっては世間体も有るのでしょう。
 今現在も営業しているわけですし、田舎の人間関係はホント難しいです。
 でも、今回の事で「色んな選択肢は残されている」という事だけは
 きちんと伝えました。そして出来る事があれば協力すると。
 ここから先は市の対応次第で両親に判断してもらいます。
 私も嫁ぐ前まではあの家で大勢の人達に囲まれて育ちました。
 全て壊されるのは辛いですが、今は田舎を離れ都会で家庭を持つ身。
 あの家は私の生家である前に両親の築いた「城」なんですね・・・。
 
 今後の展開次第ではまたお世話になるかもしれません。
 暫くは静観してみます。本当に有難うございました。
 
 
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