makisannとsunladyの燃料系統トラブル解消奮戦記

今回のトラブルの解消に当たりTHE海の会の皆さん、INBCのみなさん、友人、知人、マリーナの皆さんの暖かい声援により一応の解決をみました。心より感謝申し上げます。特に、実働部隊のスズキマリーナ浜名湖の大隅さん、清水さんには親身になり前向きな対応して頂きありがたく思います。

ここに同様のトラブルで大切なボート仲間が悲しい思いをしないように奮戦記を公開します。

トラブル日時

トラブル内容

対応

平成12年8月 ビルフッシュトーナメント前日の試運転の時に左エンジンが吹き上がらないトラブル発生。 同様のトラブルに合った友人の助言により燃料タンク吸い込みパイプの先端の金網を撤去する・とりあえず解消する。金網には黒いタールのような汚れが付着していました。
平成12年8月末 ビルフィッシュトーナメント最終日ストップフィッシュ直後帰港の為スロットルを開けたトタン今度は右エンジンが回転上がらず、暫くするとエンジンストップ、海上で色々応急修理を試みるが改善されず、片肺運転の8ノットで3時間かけて帰る。トーナメントの無線係の人の一言が効いた、まだ、帰港できませんか?・・・・・・最終一人ぼっち 右エンジン側の燃料タンク内の吸い込みパイプ先端の金網を左エンジンと同様に撤去する。一応改善される。先端にタール状のゴミが付着との報告を受ける。この時点で燃料タンク内の汚れが原因と推定されるが、掃除に莫大な費用が掛かるとの事で・・・・・悩む。シーズン始めに燃料系のフィルター類はすべて新しく交換したのに・・・・・・
平成12年9月より平成13年4月まで   一月に1回以上のエンジンチェックの為の陸上試運転をするがトラブル無し。陸上ゆえ回転は1500迄。
平成13年5月2日   燃料系統に一抹の不安がある為に、大型の油水分離機、レイコー500(300馬力対応、sunladyは200馬力)をそれぞれのエンジンに取り付ける、燃料系統は三重濾過とする。エンジンテストはOK
平成13年5月3日   明日のかつお釣行に備えてテスト航行を1時間するが、トラブル無しエンジンすこぶる快調。
平成13年5月4日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成13年5月9日

午前6時の出航よりすこぶる快調で過ごすがストップフィッシュで、帰港の為エンジン回転を上げると左エンジンが2500以上上がらず、2300から2700位の間で脈動する。最高速18ノットから22ノットで勝手に速力が変る。この状態で何時止まるかも知れないと思いながら2時間半かけて帰港する。無事帰港、ああ、ラッキー。

帰港後レイコーの油水分離機を見ると底にぶつぶつの黒い汚れがかなり沈殿していました。想像するにフィルターは真っ黒だろうな・・・・

多分、大型のフィルターのお陰でエンジンストップ迄至らなかったんだろう・・・・一応の効果は有ったのかなぁ〜

 

 

 

 

 

 

原因はタンク内の汚れと決定、大型のフィルター位では根本的な解決にならないと思い知らされる。抜本的な清掃が必要と判断。海の会のHP及びINBCに相談カキコをする。燃料タンクの汚れでは複数のトラブルが報告され改善の為の清掃器具が(この時点では具体的な商品名は不明)ある事が判明する。あちこち相談するが東海地方のプロは私が尋ねた約10件は知らなかった。

廃油処理業者からスタンドのタンク製造業者、建設器機業者まで軽油タンクに関係する所は思いつく限り電話をするが、具体的情報無し。

暫くして海の会のメンバー情報で、関東、沖縄ではその器具を使用した実績がある事が判明するが具体的手がかり無し。

あるマリーナの整備責任者が・・・・独り言のように言った一言がヒントになる。

そういえば昔、そんな器具をセールスにきたなぁ〜。それ何処、何処と聞くが忘れて要領を得ず、問い合わせ先を聞き出す。

そしてそこに問い合わせをしても、たしか・・・・そんなの・・・・あったなぁ〜

お願いだから調べてよ!!!!後日ファックスで器具メーカーが報告されてきました。結構海の整備用品では有名な轄H進製でした。京都本社に問い合わせをするが、東海地方では、販売したかどうか解らないとの冷たい返事。

平成13年5月10日 マリーナに購入を依頼するが本社決済の為、スグには返事が出来ないとの事。 買ってもらえなかったら自分で買う事も覚悟する。床を剥がすよりは安いからねと自分自身を納得させる。
平成13年5月14日 マリーナ担当者より購入許可が下りたとの良い返事あり。 担当者の熱意が本社を動かしたと、担当者に感謝する。
平成13年5月17日 来るはずのタンク清掃機器が来ない・・・・なんで、・・・清掃予定がずれこむ・・・週末の出航が危ぶまれる。 製造機器メーカーの担当者の受注ミスと判明、すぐさま再オーダーを強く要望する。18日の午前10時着で届くとの事。

仕方ないので、タンク内の軽油を400リットル、ドラム缶に抜く。残り80リットル位。

平成13年5月18日 午前10時になっても清掃機器が来ない・・・・宅急便会社に問い合わせをするが、・・・・・

結局午前11時30分頃到着、早速清掃を始める。

午前中は、仕方ないのでタンク内を約40ミリの穴より懐中電灯で覗く、タンクの壁はタールのようなゴミが少し付いているだけ、想像していたよりきれいな印象でした。軽油も透き通って底が見えました。
平成13年5月18日 清掃を始めて、タンク内を覗くと軽油が泥水のように濁ってドロドロになっていました。 どうも汚れが沈殿していたようです。もう・・・・これじゃダメだ・・・・妙に納得しました。
平成13年5月18日 清掃開始15分後、濾過器の大型フィルターは真っ黒でした。

燃料タンクは揺れ止めのため3部屋に分かれているので、中央の1部屋の壁面、床面は殆ど清掃出来ず。

早速、取り出してフィルターを清掃、真っ黒くなっていて水も入っているようでした。先が思いやられる・・・・・・

棒切れでタンク底部をこすると益々ひどい汚れがフィルターに付きました。グラスファイバーカスも混じっているようでした。

しょうがないので、第1室から第3室に掛けて燃料を循環させる清掃方法を取る。しかし、ドレだけ綺麗に成ったかは不明。

清掃すること数時間・・・・

平成13年5月19日 タンク清掃とフィルター6ヶの交換、燃料パイプ交換 タンク清掃他が終了したのが午後3時。試運転に出発午後4時、回転はスムーズに上昇、帰港午後5時。
平成13年5月19日 燃料メーターのゲージが動かず 燃料メーターのゲージが動かず。どのようにやってもダメ。

仕方ないので、燃料のみ満タンとし、後日の修理とする。

平成13年5月20日 釣行開始・・・・・帰港 トラブル無し。帰港後燃料メーターを再チェックするが・・・・改善なし。タンク清掃の為外した時に壊れた模様。後日の修理。
平成13年5月20日 トータル費用 清掃のみ数万円で済む予定・・・・・???

今回と同様のトラブルの証言(私の友人,知人)ここ、一、二年のモノを提示

船種

トラブル内容

備考

FR27ボルボ 燃料タンクの汚れによるパイプのつまり、エンジン停止、エア抜き後始動、少しすると又停止、この繰り返し、漂流しそうになり救助の要請。救助。

エア抜きの繰り返しの為親指が倍位に、あくる日腫れたとの事。

船令10年位、あまり乗らない人より譲り受けた船、乗り始めのトラブル。自分達で、棒の先にボロキレを巻いてタンクを拭き掃除したとの事、3人係りで2日位掛かったとの事、タールのような、ポマードのような固形の油がタンク壁と床にベットリ付いていたとの証言あり。レイコーの500の大型、油水分離機を後日取り付け。

暫くはフィルターがスグに詰まり数回交換したとの事

PC26ボルボ 燃料タンクの汚れによるエンジンストップ。 床を剥がしてタンクを取り出し、タンクに穴を開けて清掃したとの事

費用不明・・・恐ろしい額と推測

FR27ボルボ 燃料タンクの汚れによるエンジンストップ。 タンクを取り出し穴を開けて清掃
FR27ボルボ 燃料タンクの汚れによるパイプのつまり、エンジン停止、エア抜き後始動、少しすると又停止、この繰り返し、これで、根性で40マイルを5時間掛けて帰って来たとのこと 5月4日にsunladyに同乗したクルー、自艇で出航5月13日のトラブル。

本人曰く:Makisannの船で経験済みだったのであせりませんでしたとのコメント有り。でも40マイルは遠かった・・・・

FR34ヤマハ 燃料タンクの汚れによるエンジンストップ。 タンクを清掃しようと取り出したが、船の入り口からタンクが出なかった・・・・・・その場で清掃
リビエラ36? 燃料パイプにラードのような白い油が固まって、エンジンストップ 新艇の納艇式での出来事。真夏のオーストラリアから持ってきた時に入って居た軽油が、真冬の日本で分離してパイプを塞いだトラブル

営業マンはさぞあせったでしょう。

燃料系統トラブル・タンク汚れ原因の総括

燃料タンク内の吸い込みパイプ先端にメッシュの網のある場合 エンジン停止になるケースが殆ど。ヤマハの場合8ミリ程度の先に0.5ミリ程度のメッシュの網がありますから簡単にツマル。
燃料フィルター パイプの先に網が無い場合で、燃料フィルターが規定より大きいのが付いている場合は、どうもエンジンストップまでは行かないような気がします。・・・・・3度の経験より推測
燃料タンク 燃料が少なくなるとジャバジャバ揺られて汚れが船底より剥離して燃料に混じる・・・・・・吸い込み口はもともと下にあるので燃料の下の方が汚れて居るとはいえないかも・・・・
燃料タンク隔壁内 穴を開けない限り清掃困難。
燃料タンク内の水 何時も帰港時満タンを励行しないとタンク内の空気の水蒸気が、冷やされて結露しタンク底部に溜まる。

もう一つの原因は燃料キャップのキー穴の防水ゴムが経たり雨水及び洗艇の水が浸入する。

燃料噴射ポンプは非常に高価ですので注意・水が入ると一発で壊れて修理不能・・・・41の場合50万円位する。

その他の要因 燃料そのものに不純物が混じっているとの指適によりマリーナが燃料メーカーに問い合わせをしたが、その事実は確認されず。

マリーナの給油用の燃料タンクの中も汚れている可能性は有り・・・

トラブル船令他 6年以上〜であまり乗らない船・・・軽油が古くなると分離するのかな????・・・・・推測・・・・